店舗保険や火災保険は、自分のお店に万が一の事態が起こったときのために加入しておきたいもの。
しかし保険にも色々な種類があるため、「結局どれを選べばいいか分からない」と感じている人も多いかもしれません。
そこで今回は、店舗保険と火災保険それぞれの特徴を比較しながら、加入手続きについてもご説明していきたいと思います。
これから開業される方も、すでに経営されている方にも必見の内容となっていますので、最後までご覧ください。
Contents
店舗保険と火災保険についておさらい
まずは、店舗保険と火災保険の概要について一緒におさらいしていきましょう。
店舗保険
店舗保険は飲食店や小売店向けに、予期せぬトラブルが起きた時に補償が受けられる保険内容のことを指します。
厳密に言うと「店舗保険」という名前の保険があるわけではなく、
・火災保険
・製造物賠償責任保険
・労働保険
・水災保険
・盗難による被害補償
などの店舗向けの保険をまとめたプランを「店舗保険」と呼んでいるのです。
そのため、同じ店舗向け保険でも契約する保険会社によって内容に特色があります。
また、店舗総合保険は様々なリスクに対応してくれるので、それぞれの保険で個別に加入するよりもお得なこともあります。
火災保険
火災保険は、火災により店舗や家財に損害が発生した場合に、補償してもらえる保険のことです。
火災保険という名前ですが、火事以外にも落雷・雪・暴風・爆発など、自然災害時の損害をカバーしていることが多いです。
ただ注意したいのは、地震が原因とみられる火事は火災保険の対象外となること。
これに備えるには別途、地震保険に加入しなければいけません。
店舗など事業所向けの火災保険を「普通火災保険」と呼び、「地震危険補償特約」という形で地震保険を付帯するケースが多いです。
ちなみに特約というのは、オプションのようなものを指しています。
店舗保険と火災保険の違いについて比較
店舗保険と火災保険の違いは、「トラブル発生時の補償される範囲」です。
火災保険は火事や自然災害による損害が補償対象ですが、店舗保険は複数の保険が入ったプランなのでより広いリスクに対応できます。
また、火災保険の特約として店舗保険を追加することもできます。
保険会社によって内容が異なりますが、損保ジャパンの店舗総合保険の内容を見てみると
・火災
・破裂・爆発
・落雷
・風災・雹災・雪災
・外部から物体や車両が衝突して設備が破損した場合
・給排水設備の故障による水漏れ被害
・過激なデモや集団行動による暴力及び破壊行為
・盗難被害
・水災被害
が補償の対象となっています。
参考:https://www.kasai-hoken.info/insurance/japan/ippan.html
業種や店舗の立地によって、想定されるトラブルやリスクには差があります。
そのため保険選びの際には、
・業種
・立地
・治安
・時勢
を考慮するのがおすすめです。
もちろん無理に全てをカバーするような高額な保険に入る必要はないので、内容をきちんと確認して自分の店舗に必要かどうかを検討してください。
加入までの手順
火災保険、店舗保険のどちらも、加入までの手順は下記のようにあまり変わりません。
1.店舗(物件)の確認
立地や店舗の構造、設備などを確認してプランの提案がなされます。
2.保険の金額・補償内容について確認
加入を希望する保険の内容について細かい部分まで確認を行います。
3.業種ごとの特約があるか確認(店舗保険)
保険会社によっては、店舗保険加入時に業種にあった特約が付けられることもあります。
飲食店特約や理美容室向け特約などが利用できるケースがあるので、事前にチェックしてみてください。
4.契約
保険金額や保険期間に理解納得できれば契約となります。
契約後の留意事項などはしっかり確認しておきましょう。
まとめ:店舗保険と火災保険は何が違う?加入するまでの流れとは?
店舗保険と火災保険は、どちらも店舗のリスクに備えるために大切な保険であることが分かりました。
この2つの保険の違いは補償内容の範囲なので、自分の店舗の場合はどの内容が必要かを相談しながら決めるとよいでしょう。