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2020.7.6

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24時間営業の飲食店が減っている!?その背景にある理由とは?

24時間営業を辞める飲食店は、数年程前から増加傾向にあります。
2016年12月15日時点で、ファミレス最大手の「すかいらーく」は、主力の「ガスト」や「ジョナサン」を中心に約750店舗の営業時間短縮を進めると発表して実施。
同じ時期に、同じくファミレス大手の「ロイヤルホスト」を展開するロイヤルホールディングスも、24時間営業の廃止を決定しました。

ひと昔前は、24時間営業をする飲食店は少なくありませんでしたが、どうして24時間営業の飲食店が減ってきているのでしょうか。
今回は、24時間営業の飲食店が減っている背景には、どういった理由があるのかについて説明していきます。

24時間営業の飲食店が減っている理由とは?

飲食店だけでなく、コンビニも24時間営業をやめようという動きになってきています。
社会的にこのような動きになっている一番の理由は、国内での働き方改革が進んできているからです。
24時間営業をしている飲食店などで働く従業員は、勤務終了時にお客さんが店にいるとシフトから抜けることがなかなかできません。

結果的に、長時間労働になってしまうことも珍しくないのです。
特に深夜の時間帯に働く従業員は、長時間労働になりやすいだけでなく、深夜時間の営業を従業員1人に任せる「ワンオペ」と呼ばれる過重労働であることも多いです。

実際に24時間営業を行っている、とある牛丼チェーンの運営会社が設置した労働環境改善に関する第三者委員会が、従業員たちに労働実態の調査を行ったところ、多くの従業員から過酷な労働状況を訴える悲痛な叫びがあったということです。

飲食店の24時間営業は、従業員の長時間労働や過重労働になりやすいため、昨今の働き方改革で労働環境が見直されてきています。
さらに、深夜に従業員を過重労働させているというイメージが定着してしまうと、企業ブランドを大きく崩してしまいます。

そもそも深夜の来客数が減っている?

24時間営業をする飲食店が減ってきているもう1つの理由は、深夜の客足が大幅に減少していることが挙げられます。
深夜の客数が減っているのは、消費者の購買力が大きく減少していることが主な原因だと言われています。

近年は人々の生活行動が夜型から朝方にシフトしているので、深夜のファミレス需要が減っています。
もともと、深夜に営業しているファミレスなどの飲食店は、若者たちが集まる場所としての需要がありました。

しかし、人々の生活行動が夜型から朝方にシフトしていることや、インターネットやSNSの発達により、深夜に若者のたちが集まる場所への需要がなくなってきました。
さらに、深夜に働きたいと考えている方も減ってきているので、深夜時間帯の労働者を確保するのが、どこの飲食店でも難しくなっています。

そのため、どこの飲食店も深夜に働いてくれる労働者を確保するために、人件費を上げるしかありません。
深夜の客足は減ってきているのに、人件費は上げるしかないため、深夜営業が割に合わなくなっているのも、24時間営業をやめる飲食店が増えてきている理由といえます。

まとめ:24時間営業の飲食店が減っている!?その背景にある理由とは?

24時間営業の飲食店が長時間労働や過重労働になりやすいのは、深夜に働く労働者の確保が難しくなっていることも理由にあります。
少し前までは、深夜に店を開けてもたくさんお客さんが来ましたが、人々の生活行動やコミュニケーションが変化した今、今後も深夜の客足が増える可能性は低いと言ってよいでしょう。

さらに、深夜に働いてくれる労働者を確保するための人件費は、どんどん高くなっていきます。飲食店が24時間営業をやめる背景にはこのような理由があったのですね。

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