食品衛生の資格である食品衛生責任者はどのようにして取得する? – 開業支援のオフィス店舗経営.COM|店舗オーナー様をトータルサポート

2020.9.10

2021.11.2

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食品衛生の資格である食品衛生責任者はどのようにして取得する?

食品衛生の資格である食品衛生責任者はどのようにして取得する?

飲食店を開業する場合に必要となる食品衛生責任者の資格。店舗のステッカーなどで目にしたことがある方も多いでしょう。
食品衛生責任者の設置は食品を扱う事業者に義務付けられていますので、違反すると罰則があります。

このページでは、食品衛生責任者という資格がどのようなものか?資格を取得するにはどうすればよいのか?について解説します。

飲食店開業時の手続きについて

最初に、食品衛生責任者資格は、飲食店開業のどの段階で準備するべきかを見ていきます。
飲食店を開業する場合、保健所で飲食店営業許可をとることが何より先決です。許可が下りなければ、飲食店の営業はできません。

飲食店営業許可を受けるための書類として、下記の提出・提示が求められます。
・食品衛生責任者が設置されていることがわかるものの
・条例に定められた施設基準に合致した施設であることがわかる書類

すなわち、食品衛生責任者資格は飲食店を開業すると決めたら真っ先に必要なのです。

食品衛生責任者資格とは

食品衛生責任者資格は、飲食店など食品を扱う事業所で必要となる資格です。
資格の保持者は経営者と同一であるなどの縛りはありませんので、常駐する従業員の誰かが資格を有していれば問題はありません。

資格者は各店舗ごとに必要ですので、チェーン店などであればそれぞれの店舗に置かなければなりません。
食品衛生責任者は、食品を扱う事業所の衛生管理のために必要とされます。正しい知識をもった人員を設置することで、食中毒などを防ぐという役割を担います。

食品衛生責任者は、講習会などで常に知識のアップデートに努め、スタッフの衛生教育など店舗等の衛生管理に尽力することが求められます。

資格取得のためには定められた講習会を受講する必要がありますが、栄養士、調理師、製菓衛生士といった資格を保持していれば、受講不要で食品衛生責任者になることができます。

似ているけれど違う!食品衛生管理者資格とは

食品衛生責任者資格とよく似た名称の資格に、「食品衛生管理者」があります。
こちらは、食品衛生法に定められた食品製造を行う施設に設置することが義務付けられた国家資格です。

食品衛生責任者よりもより専門的な知識が求められ、食品衛生管理者は食品衛生責任者に就くことができますが、その逆はできません。

資格を得ることができるのは、次のものです。
・医師、歯科医師、薬剤師、獣医師
・大学または専門学校において規定の課程を修了し卒業した者
・都道府県知事の登録を受けた食品衛生管理者の養成施設において所定の課程を修了した者
・学校教育法に基づく高等学校若しくは中等教育学校若しくは旧中等学校令に基づく中等学校を卒業した者又は厚生労働省令の定めるところによりこれらの者と同等以上の学力があると認められる者で、食品衛生管理者を置かなければならない製造業又は加工業において食品又は添加物の製造又は加工の衛生管理の業務に3年以上従事し、かつ、都道府県知事の登録を受けた講習会の課程を修了した者

詳細は、厚生労働省医薬・生活衛生局または日本食品衛生協会で確認できます。
参考:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000049348.html

食品衛生責任者資格の取得方法

食品衛生責任者資格を取得するには、2つの方法があります。
・講習会の受講
・定められた資格をすでに有している

それぞれについて詳細を見ていきましょう。

食品衛生責任者資格を講習会で取得する

食品衛生責任者資格を得るための講習会は、都道府県または保健所政令市が指定し、各都道府県食品衛生協会が実施しています。

基本的に受講資格はなく、誰でも受講することができますが、都道府県等によっては受講者になんらかの制限が設けられていることがあります。

受講を希望するのであれば、地域の保健所または各都道府県食品衛生協会に、日程や受験資格など確認をしましょう。

資格の取得に関しては都道府県単位ですが、1997年4月以降に取得した資格については、どこの都道府県でも効力を発揮します。

講習カリキュラムは全国で統一、標準化されています。
講習は1日のみで、内容は下記です。
・衛生法規:伝染病、疾病予防、環境衛生、労働衛生ほか
・公衆衛生学:食品衛生法、施設基準、管理運営基準、規格基準、公衆衛生法規ほか
・食品衛生学:食品事故、食品の取り扱い、施設の衛生管理、自主管理ほか

それぞれについて規定時間を学び、確認のテストが実施されます。
講習会を修了すると、修了証が交付されます。
開業時や新たに食品衛生責任者として登録する際の手続きで提示が求められますので、大切に保管しておいてください。

資格を取得すれば、営業所に掲げる「食品衛生責任者名札」の購入ができます。店舗のイメージアップ等にもつながりますので必要であれば、各窓口で購入しましょう。

食品衛生責任者資格の講習会についは都道府県によって差異がありますが、東京都の場合を例にご紹介します。

・問い合わせ:一般社団法人東京都食品衛生協会
・講習時間:9:45~16:30(12:45~13:30の昼休憩をはさむ)
衛生法規2時間、公衆衛生学1時間、食品衛生学3時間(テストを含む)
・受講料:教材費を含め10,000円。受講当日に支払い。
・申し込み:受講申込書をダウンロードし協会本部に送付。受付完了後に受付票が返送されます。協会本部や、保健所の窓口に設置された往復はがきによる申込書での提出も可能。

参考:http://www.toshoku.or.jp/shikaku/seki-youryo.html

食品衛生責任者資格を得るための講習会が不要となる場合について

食品衛生責任者資格を得るためには、定められた講習会を受講することが求められますが、次の資格をすでに有している場合は、受講が免除されます。
・医師・歯科医師・獣医師・薬剤師ならびに大学で畜産学、水産学、農芸化学等、課程を修めて卒業したもの
・調理師
・栄養士
・船舶料理士
・製菓衛生師
・食鳥処理衛生管理者
・畜場法に規定する衛生管理責任者もしくは作業衛生責任者

詳細や手続きについては、各都道府県にお問い合わせください。

資格取得後

食品衛生責任者の資格は、定められた講習会を一度修了すればよいものですが、都道府県によっては実務講習会を実施し、その受講を義務付けているところがあります。

講習の頻度や内容、所要時間については各都道府県によります。

食品衛生責任者資格を取得の際の注意点

食品衛生責任者の資格は、開業時点で必要です。講習会を受講するだけですので、取得が難しいものではありません。
しかし、講習会の日程が限られていることや、各講習会が定員に達すると受講できません。店舗の開業を決めたのであれば、できるだけ早く準備することをおすすめします。

まとめ:食品衛生の資格である食品衛生責任者はどのようにして取得する?

今回は、飲食店を開業するときに必要な食品衛生責任者の資格について、内容や資格取得の方法についてご紹介しました。
食品衛生責任者資格を得るための講習会は各都道府県の食品衛生協会で実施されていますので、詳細や日程はそれぞれご確認ください。

食品衛生責任者資格は店舗ごとに設置が必要で、その義務を怠った事業者には罰則がありますので、注意しましょう。

食品衛生について正しい知識を持ち、従業員で意識を共有することが、飲食店を経営する上でトラブルを防ぐ第一歩となります。

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