経営を始めようと考えている人は、よく『ブランディング』という言葉を聞くと思います。
このブランディングこそお店の売り上げに直結する重要な要素なのです。
しかし、ブランディングが何なのか、どういった効果が見込めるのか知らない人も多くいます。
そこで今回は、飲食店が行うべきブランディング方法を解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
Contents
ブランディングの意味
そもそも『ブランディング』とは一体どのようなものなのでしょうか。
「聞いたことはあるけど、具体的に何をするものなのか分からない…」という人も多くいます。ブランディングとは、以下の3つから成り立つマーケティング戦略のひとつです。
・お客様に提供する商品やお店の価値を認めてもらうこと
・お客様に提供する商品やお店の価値の理解と共感を得ること
・お客様との信頼関係を築くこと
これらをまとめると、『お客様に提供する商品やお店を認めてもらい、共感を得て、信頼されるものになること』を目的としています。
最初は難しいかもしれませんが、これを理解し実践していくことで経営が上手く回っていくのです。
飲食店におけるブランディング
では、飲食店におけるブランディングとは何でしょうか。
飲食店は非常にライバル店が多く、お客様がお店を選ぶ時に頼るのは倫理ではなく『感覚』です。
「この店は何となく気になる」という曖昧な感覚で入店し、その選択が間違っていなかったことを倫理的な理由を後付けして正当化するのです。
そのため、お店側としては「メインターゲットとなるお客様が持っている価値観を明確にし、何を感じて自分のお店を選んでくれるのか」という点を見極める必要があります。
『お客様にどう思われたいのか(お店側の気持ち)→(一致)←お客様がどう思っているのか(お客様の気持ち)』となるのが目標で、目標を達成するために行うのがブランドマネージメントです。
店舗ブランディングの方法
ここからは、店舗ブランディングをどのように進めていったら良いのかを3つのポイントに分けて簡単に解説します。
・店のブランド力
・商品のブランド力
・人のブランド力
店のブランド力
そのお店にはどのような強みがあるのか、そのお店だからこそできるサービスは何なのかを発信できる店作りをしてみましょう。
例えば、『本店舗限定!〇〇が食べられるお店』や『中華のプロが監修・在籍』などを、のぼりなどの外装でアピールするのです。
SNSを使ってネット経由でアピールすることも忘れてはいけません。
アピール内容に嘘を記載してはダメですが、注目を浴びるような内容を書くのは一つの戦略です。
ただし、『お店のコンセプト』は維持し崩さないようにしましょう。コンセプトが何回も変わることで、せっかく得たお客様の信頼はどんどん下がってしまいます。
商品のブランド力
多くのお客様に「ブランド」を知ってもらうためには、その商品や製品を提供している事業者と結びつける必要があります。
名前も聞いたことのないメーカーよりも、誰もが知っているメーカーの方が購入したくなりますよね。
ですので、店のブランド力を上げると同時に、提供する商品のブランド価値も上げていく必要があるのです。
飲食店であれば、以下のような点でライバル店と差別化することができます。
・生産地はどこなのか
・いつ収穫したものなのか
・無添加なのか
・無香料なのか
・独自製法なのか
以上のようなものをアピールし、それらの材料が使われた料理のブランド力を上げていくのです。
ただ使用するだけでなく、それをお客様にアピールしていく必要もあります。
最初は難しいかもしれませんが、「このお店だからこそ食べられる料理」というイメージが付けば売り上げに繋がります。
人のブランド力
『人』のブランド力というのは、どれだけそのお店にとって有益なものを与えられるか、お客様に信頼される人物なのか、ということです。
例えば、「入りたてのバイトが提供するワイン」と「ソムリエの資格を持つ人が提供するワイン」では信頼性に大きな差があります。
それだけ「ソムリエ」という肩書にブランド力があるということです。
このように、信頼感の高い肩書などがあれば人のブランド力が構成されます。
もちろんソムリエだけでなく、飲食店に関わる資格を肩書で持っているだけで効果はあります。
「このお店には、イタリアンに詳しい〇〇さんがいるから通いたい」と思ってくださるだけで、立派な店舗ブランディングの一環になるのです。
まとめ:飲食店のブランディングはどのように推し進めていけばいいのか?
店舗ブランディングは手間も時間もかかるものです。
しかし、コストは少ないですし、ブランディングで得られるリターンの方が大きくなっています。
大事なのは継続してブランディングしていくことです。
計算したブランディングをし、お客様にブランドイメージを持ってもらえればお店の売り上げも安定して上がっていくことでしょう。